2012年4月6日金曜日

アメリカ暮らしのファイナンシャル・プラニング Smart&Responsible » DUI(飲酒運転)のお値段は? - コワイ話


日本じゃ一切の飲酒はだめだけど、アメリカじゃ少しくらいなら飲んでもOKというのはよく聞く話(で、しかもそのとおり)。でも、それに甘んじてちょっと度がすぎるととっても高くつくことになります。AAA調べでは、DUI (Driving Under Influence:飲酒運転)は初犯でも、罰金その他すべての経費をあわせると$12,000もの出費となるとのこと。もちろん、「高くつくから飲まない」のではなくて、「事故を起こして、自分ならまだしも他人を傷つけてはならないから飲まない」というのが正しい姿勢ではありますが、とにもかくにも、今回はDUIのお値段(?)に焦点をあててみましょう。

日本ではどんな量であれ飲酒をしての運転は違法ですが、それでもなんらかの数値的基準が必要なわけで、呼気中アルコール濃度0.15mg/L以上で「酒気帯び運転」となっています。さらに、「酒酔い運転」は、アルコール濃度とは厳密な関係がなく、「アルコール等の影響により正常な運転が困難な状態にある」ことをさすそうで、直立不動が可能か、歩行困難な状態ではないか、言語能力は正常かなどを調べた上で判断され、一般的には酒気帯びの基準値以上のアルコールが検出されるのが条件ですが、数値的な基準はないらしいです。


SSRIの株価は80に移動します

これに比べてアメリカでは、すべての州がBAC(Blood Alcohol Concentration)0.08以上でDUI違反としています。日本とアメリカで「呼気中アルコール濃度」と「BAC」との異なる単位を使っていますので、比較を可能にするために日本の「呼気中アルコール濃度」をBACに変換しますと、

日本ではBAC 0.03以上で酒気帯び、アメリカではBAC 0.08以上でDUI

となります。

体重80kgの男性でBAC 0.03の場合はビール(12oz.)1本、BAC 0.08だとビール3本までというのが目安(くわしくはこちらで計算してみてね)のようです。たしかに、アメリカは日本にくらべて規制が緩やかといえば、そのとおり。


何を祝うかの有名な人々は、多発性硬化症を持っている

でも、ここで気を緩めて飲みすぎると大変なことになります。なぜなら、罰則という意味ではアメリカのほうが非常に厳しいからです。そもそも「DUI」という言葉には、日本の「飲酒運転」という言葉以上に何か思い響きがありますね。アメリカでも日本でも、それらはどちらも刑法に違反し刑事裁判で裁かれるべき罪であり、日本的に言えば「前科もの」、アメリカ的にいうと「convict」なわけですが、それでも「DUI」という言葉にはなんともいえない重~い、何か人格まで疑われそうなコワイ響きがあります。日本の「飲酒運転」ではいわゆる「赤切符」を切られるわけですが、アメリカのDUIでは「後ろ手で手錠」です。わたし自身、飲んで運転したことがないわけではないので、今考えるとちょっと冷や汗モノ~。。。< /p>

日本では、「酒気帯び」の場合、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 + 運転免許の停止90日(呼気中アルコール濃度 0.25mg/L以下~運転免許取り消し2年(呼気中アルコール濃度 0.25mg/L以上)、「酒酔い」の場合は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 + 運転免許取り消し3年となっています。懲役はついていますが、多くの場合罰金で済まされているのでしょうね、飲酒運転だけで留置所に入ったという話は聞きません。


書くのは本当に処方は、イスラエルのものと似ていない

これに対しアメリカの場合、手錠のあとはすぐに留置所行きです。加えて、罰金を払えば済むわけではなく、その他にこまごまとした手数料だの経費だのがかかります。その内訳はこんなかんじです。

保釈金(Bail):逮捕の後の保釈金。$150から$2500。

牽引料と保管料:一律定額料金の場合から、保管一時間につきいくらと請求される場合まで。$100-$1200

弁護士費用:すぐに有罪を認める場合で$250。罪状軽減のため法廷で闘うのなら、さらに調査、証言集め、資料づくりなどに費用がかさむ。初犯の場合は、だいたい$2000-$3000

罰金と法廷費:法律で定められている罰金に加えて、法廷費(Court fee:罪を確定して、罰金を決め徴収するための裁判所の手数料)がかかり、あわせると低い州でも$600、高い州だと$1200。

アルコール査定:飲酒運転の多くの場合に、強いられるアルコース乱用などについてのテスト。$250くらい。

アルコール教習:同様に多くの場合、免許証の再発行などのために強いられるアルコールについての教育クラス。コースによってかなりコストに開きあり。$150-$2000。

飲酒モニター装置:場合によって、汗の中に含まれるアルコール度を測定するための足輪を強いられることもあり。コストの目安は装着$100、使用料一ヶ月で$300くらい。


運転免許再発行料:すべての必要条件(罰金の支払い、必要なテストや教習など)を満たした後で、運転免許を再発行してもらうために州に払う費用。$95-$250。

自動車保険料:3年から5年間は保険料があがる。2倍、3倍、ひどいと4倍になる場合も。契約更新を拒否されたりする場合もある。保険会社のPreferred Status(優良ドライバー割引資格)にまで引き上げられるにはさらに5年ほど(無事故、無違反だったとして)。少なく見積もっても$4500

その他:細かい手数料や必要とみなされる装置(interlock-deviceなど)

AAAによると、初犯のDUIでの罰金およびその他経費の合計は$12,000にのぼるとのこと。ここに、免許喪失による不便利や、裁判や教習などのために仕事を休んだことでの給料の低下などをも含めると$16,000にまで総コストは脹らむと予想されるという記事もありました。 とある日本人のかたのDUI体験談を見つけたので、よろしければどうぞ。

3本までなら大丈夫などと妙に安心せずに、お付き合いで1本飲んであとは水をたくさん飲むなど、安全運転を心がけたいと思います。



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